十石山
2015/09/19~2015/09/21
十石山
 
2015/09/19(土):曇り時々晴れ:白骨温泉~十石東尾根~十石峠避難小屋(小屋泊)
2015/07/20(日):曇り時々晴れ:十石山~金山岩手前の崩壊地~十石山~十石東尾根2,300m付近~十石峠避難小屋(小屋泊)
2015/07/21(祝):曇り:十石東尾根~白骨温泉
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乗鞍連峰の23座の1峰、十石山(じゅっこくやま)。その存在はあまり知られていませんが、北アルプス南部の展望が素晴らしいとのこと。
1週間前に傷めた足の小指がまだ痛く、この状態の足でも登れそうなお山、そして今年のシルバーウィークは秋晴れの5連休となり、どこも混雑が予想されるので、コースタイムが短く静かに登れそうなお山を探して十石山に辿り着きました。 十石山の登山道と避難小屋は、地元の有志の方々が整備されているとのことなので、せっかくなので十石峠避難小屋でのんびりと過ごさせていただくことにしました。

● 2015/09/19 ●

シュラフやマットの他、2泊分の水と食料、標高は2,500mを超えるので防寒具一式などを積め込んだザックの重さは25kg。既にかるく体重の半分以上の重さに。少し不安だった登山道は、最近、笹が刈られたようで歩きやすくとても助かりました。 登山口から稜線までの標高差1,000mの間はすべて笹が深く生い茂っているルートなので、刈られていなければ迷いそうな箇所も多々あり、 そしてあまりに広範囲に笹が生い茂っているお山なので、刈る作業の苦労は大変なことだろうと感謝しながら登らせていただきました。いつものようにゴミを拾いながら登ることで少しでも貢献できたらという想いです。

まず最初の急登が終わりひと息つき、しばらくなだらかな道を歩くと再び勾配が急になってきました。ただもう既に色付きかけた樹々が目に留まりはじめました。 シラカバ帯からダケカンバ帯へ、そしてナナカマドがまず真っ赤な実を付け、登るごとに葉も色付いてきました。 登山道には水が溜まり、登山道全体が湿っぽく滑りやすい地質のため足もとに神経を使うこと、そしてこの時期でもまだ虫が多いルートでしたが、周りの樹々に癒されるためそれほど苦になりませんでした。
森林限界を超えると途端に視界が開けましたが上空には雲が広がり、そろそろ目にできそうな北アルプスの山々もすっかり雲の中。稜線に出ても濃いガスに包まれていました。 ただ今日はお天気が回復傾向にあるのは確かなので、日の入りの時間にはまた晴れて来そうな気もします。 結局、コースタイムの倍近くの6時間半かけて避難小屋に辿り着きました。

小屋でのんびりしていると、日の入り1時間ほど前に太陽の光が強まってきたのを感じ、展望台へ上がるとあれほど深く包まれていた上空のガスが流れ出しました。そしてとうとう太陽があらわれました!眼下には果てしなく続く雲海。 槍穂高と笠ヶ岳が時折雲海から頂きがあらわれ、そして白山も。ただ、まだまだガスが濃く、展望台全体がたびたびガスに包まれます。霧雨のような水分を多く含んだガスなので、足もとの植物たちに水滴が付き水玉が輝きます。 水玉を見ているうちに、気付けば槍ヶ岳もあらわれていました!雲海により頂きが引き立てられ美しい姿。身近な岩壁も、雲をまとう姿に魅せられます。 そして再び辺り一面ガスが広がり、そんな中、あっと言う間に太陽が沈んでいきました。日中は絶望的なお天気でしたが、少しでも美しい光景が見られて良かった。
夜に再び展望台に行くと、すっかり晴れて満天の星空でした。かなりの防寒着を着込んだことと無風状態だったおかげでまったく寒さを感じずのんびり星空を眺めることができました。

● 2015/09/20 ●

朝の撮影は東の方角の空の具合を考えて、小屋から少し下ったお花畑へ。ただ空には雲が残りなかなか赤く染まりません。 そんな中でもまた綺麗な雲海が出ていたので雲の流れに目が奪われます。日の出の時間、ようやく空が赤くなったと思えば太陽があらわれないまままた雲に覆われてしまいました。諦めきれず待つこと20分。 ようやく本日最初の光が訪れました。すっかり冷え込んでいた体が温められます。太陽に感謝するひととき。足もとの色付きかけた高山植物たちも一斉に輝きました。
稜線に戻るとブロッケン現象があらわれていたので写真を撮っていると空が明るくなり、慌てて展望台へ向かうと視界が開けました。笠ヶ岳や焼岳の雲をまとう姿が綺麗でしたが、また程なくして展望台はガスに覆われていきました。

ところで地図上では乗鞍畳平方面へ続く縦走路はありませんが、十石山周辺を調べる中で、荒れているけれど何とか通れそうな道が付いているとのこと。 気温が上がり笹に付いた朝露が乾いた頃に小屋を出ます。十石山山頂付近から登山道の崩壊があり、崩れるたびに新しいルートが付けられているようでした。 笹が生い茂り、藪漕ぎしながら2m以上あるハイマツの中をかき分けるようにして進みます。 次第に細尾根となり両側が切り立った崖となり、道が不明瞭なのでルートから外れないよう気をつけながら進むと、とうとうルートは険しい断崖絶壁上に。 そして足もとの登山道が不安定そうで身の危険を感じました。目指していた金山岩までまだありましたが、高所恐怖症なこともありこれ以上先に進むことができずやむなくここで諦めることにします。 金山岩は展望が素晴らしくその名のとおり岩山なので楽しみにしていたので残念です。

時間ができたので今度は小屋からしばらく下り、樹々の色付きが綺麗な場所まで再び行ってみることにしました。 日中は残念ながらまた雲が広がる日になりましたが、時折あらわれる太陽光により樹々の色が変化するのが綺麗。標高2,200mほどまで下り、後は夕方に備えるため早々に小屋に戻ります。周囲はまた濃いガスに包まれています。
夕方になり日没40分前になると、再び太陽があらわれはじめました!ガスの流れ、雲海の動き、そして前日と比べて視界が広がります。 ガスの流れに目が奪われ、陽が沈むごとに美しい色に染まっていき、太陽の光を受けて刻々と変化する雲海の美しい光景に目が奪われました。 そして静かに白山に太陽が沈んでいきました。
夜は少し残照が残っている早めの時間に外に出ると、満天の星空。そして美しい月光を眺めていると、空にまた雲が広がってきました。

● 2015/09/21 ●

朝になってもガスに包まれていたので小屋の裏で待機していると少しずつ太陽の光を感じられ、空が綺麗に焼けました。 でも今朝もまたガスが濃く、ガスの流れと太陽の光がせめぎ合っているような雰囲気の中、とうとう日の出の時間が来てしまいました。そしてガスは濃くなるばかり。残念ながらご来光を眺めることはできませんでした。
下山の準備をしていると、ふたたび太陽の光が感じられたので小屋の外に出てみると、色付きかけた樹々に今日もまた湧き上がるガス、そして太陽の光を受けた紅葉が綺麗でした。 混雑が予想されるので、ある程度早めに下山して白骨温泉に入りたいと思い9時半に出発。懸念していた下山での足の痛みがそれほどではなく、登山靴に守られながら歩くことができ助かりました。 マクロレンズのみで下山、今が最盛期のキノコたちを観察しながら下りました。

● 写真(62) ●
  • 木漏れ日の中、色付きかけたシラカバの葉に目が留まりました。
  • 木漏れ日の中、色付きかけたシラカバの葉に目が留まりました。
  • 登るごとに色付きかけた樹々が目に留まりはじめました。
  • 登るごとに色付きかけた樹々が目に留まりはじめました。
  • ダケカンバの黄葉と針葉樹の深い緑とのコントラストが綺麗。
  • ダケカンバの黄葉と針葉樹の深い緑とのコントラストが綺麗。
  • そろそろ稜線に出る頃、東の空が明るくなり印象的な雲があらわれました。
  • そろそろ稜線に出る頃、東の空が明るくなり印象的な雲があらわれました。
  • 日の入り1時間ほど前に上空のガスが流れ出し、とうとう太陽があらわれました!
  • 日の入り1時間ほど前に上空のガスが流れ出し、とうとう太陽があらわれました!
  • 眼下には果てしなく続く雲海。そして槍穂高と笠ヶ岳が時折雲海から頂きがあらわれます。
  • 眼下には果てしなく続く雲海。そして槍穂高と笠ヶ岳が時折雲海から頂きがあらわれます。
  • ただ、まだまだガスが濃く、太陽の力とガスの流れがせめぎ合っているようです。
  • ただ、まだまだガスが濃く、太陽の力とガスの流れがせめぎ合っているようです。
  • 霧雨のような水分を多く含んだガスなので、足もとの植物たちに水滴が付き水玉が輝きます。
  • 霧雨のような水分を多く含んだガスなので、足もとの植物たちに水滴が付き水玉が輝きます。
  • 視点を変えてもう一枚撮ってみました。
  • 視点を変えてもう一枚撮ってみました。
  • 水玉を見ているうちに、気付けば槍ヶ岳もあらわれていました!
  • 水玉を見ているうちに、気付けば槍ヶ岳もあらわれていました!
  • 雲海により頂きが引き立てられ美しい姿。
  • 雲海により頂きが引き立てられ美しい姿。
  • 身近な岸壁も、雲をまとう姿に魅せられます。
  • 身近な岸壁も、雲をまとう姿に魅せられます。
  • 乗鞍岳の一峰、四ツ岳と雲海。
  • 乗鞍岳の一峰、四ツ岳と雲海。
  • そして再びガスが広がり、そんな中、あっと言う間に太陽が沈んでいきました。
  • そして再び辺り一面ガスが広がり、そんな中、あっと言う間に太陽が沈んでいきました。
  • 夜に再び展望台に行くと、すっかり晴れて満天の星空でした。
  • 夜に再び展望台に行くと、すっかり晴れて満天の星空でした。
  • 朝の撮影は東の方角の空の具合を考えて、小屋から少し下ったお花畑へ。
  • 朝の撮影は東の方角の空の具合を考えて、小屋から少し下ったお花畑へ。
  • また綺麗な雲海が出ていたので雲の流れに目が奪われます。
  • また綺麗な雲海が出ていたので雲の流れに目が奪われます。
  • 日の出の時間、ようやく空が赤くなってきました。
  • 日の出の時間、ようやく空が赤くなってきました。
  • でも太陽があらわれないまままた雲に覆われてしまいました。
  • でも太陽があらわれないまままた雲に覆われてしまいました。
  • 諦めきれず待つこと20分。ようやく本日最初の光が訪れました。
  • 諦めきれず待つこと20分。ようやく本日最初の光が訪れました。
  • すっかり冷え込んでいた体が温められます。太陽に感謝するひととき。
  • すっかり冷え込んでいた体が温められます。太陽に感謝するひととき。
  • 雲海にも光が回りはじめます。
  • 雲海にも光が回りはじめます。
  • 足もとの色付きかけた高山植物たちも一斉に輝きました。チングルマの葉。
  • 足もとの色付きかけた高山植物たちも一斉に輝きました。チングルマの葉。
  • コバイケイソウの葉も黄金色に輝きました。
  • コバイケイソウの葉も黄金色に輝きました。
  • 稜線に戻るとあらわれたブロッケン現象。
  • 稜線に戻るとあらわれたブロッケン現象。
  • 空が明るくなったので、慌てて展望台へ向かうと視界が開けました。笠ヶ岳と焼岳。
  • 空が明るくなったので、慌てて展望台へ向かうと視界が開けました。笠ヶ岳と焼岳。
  • 焼岳を望遠で切り取ってみました。雲をまとう姿が綺麗です。
  • 焼岳を望遠で切り取ってみました。雲をまとう姿が綺麗です。
  • 淡いベールに包まれる槍穂高。
  • 淡いベールに包まれる槍穂高。
  • そしてまた程なくして展望台はガスに覆われていきました。
  • そしてまた程なくして展望台はガスに覆われていきました。
  • 十石峠避難小屋を背にして金山岩へ向かいます。
  • 十石峠避難小屋を背にして金山岩へ向かいます。
  • 飛騨側は崩壊していました。注意して歩きます。
  • 飛騨側は崩壊していました。注意して歩きます。
  • 標高2,525mの十石山山頂到着。綺麗な看板は今年付けられたようです。
  • 標高2,525mの十石山山頂到着。綺麗な看板は今年付けられたようです。
  • 笹が生い茂り、藪漕ぎしながら2m以上あるハイマツの中をかき分けるようにして進みます。この先は山と高原地図は点線にもなっていないルート。
  • 笹が生い茂り、藪漕ぎしながら2m以上あるハイマツの中をかき分けるようにして進みます。この先は山と高原地図は点線にもなっていないルート。
  • とうとうルートは険しい断崖絶壁上に。そして足もとの登山道が不安定そうで身の危険を感じてここで諦めました。
  • とうとうルートは険しい断崖絶壁上に。そして足もとの登山道が不安定そうで身の危険を感じてここで諦めました。
  • 十石山まで戻って来ると、セリ科のお花の可愛らしいドライフラワーを見つけました。
  • 十石山まで戻って来ると、セリ科のお花の可愛らしいドライフラワーを見つけました。
  • 樹々の色付きが綺麗な場所まで再び行ってみることに。曇り空の中の樹々から風情を感じます。
  • 樹々の色付きが綺麗な場所まで再び行ってみることに。曇り空の中の樹々から風情を感じます。
  • 時折あらわれる太陽光により樹々の色が変化するのが綺麗。
  • 時折あらわれる太陽光により樹々の色が変化するのが綺麗。
  • 大きな岩のベンチでのんびり過ごすひととき。
  • 大きな岩のベンチでのんびり過ごすひととき。
  • 周囲はまた濃いガスに包まれていましたが、夕方になり日没40分前になると、再び太陽があらわれはじめました!
  • 周囲はまた濃いガスに包まれていましたが、夕方になり日没40分前になると、再び太陽があらわれはじめました!
  • ガスの流れ、雲海の動き、そして前日と比べて視界が広がります。
  • ガスの流れ、雲海の動き、そして前日と比べて視界が広がります。
  • ガスの動きに目が奪われます。
  • ガスの動きに目が奪われます。
  • 陽が沈むごとに美しい色に染まっていきます。
  • 陽が沈むごとに美しい色に染まっていきます。
  • 太陽の光を受けて刻々と変化する雲海の美しい光景に、目が奪われました。
  • 太陽の光を受けて刻々と変化する雲海の美しい光景に、目が奪われました。
  • 空を見上げると、彩雲があらわれていました。
  • 空を見上げると、彩雲があらわれていました。
  • 静かに佇む笠ヶ岳と焼岳。
  • 静かに佇む笠ヶ岳と焼岳。
  • そして太陽は、最後の光を放ちながら白山に静かに沈んでいきました。
  • そして太陽は、最後の光を放ちながら白山に静かに沈んでいきました。
  • 槍ヶ岳の西鎌尾根に美しい滝雲が流れていました。
  • 槍ヶ岳の西鎌尾根に美しい滝雲が流れていました。
  • 2日目の夜も満天の星空になりました。今度は少し時間を早めて撮影開始してみます。
  • 2日目の夜も満天の星空になりました。今度は少し時間を早めて撮影開始してみます。
  • 北の空の星の軌跡。15分間でやめてしまいましたが、もう少し粘れば良かったと後悔。
  • 北の空の星の軌跡。15分間でやめてしまいましたが、もう少し粘れば良かったと後悔。
  • そして適度な雲の流れがあることによって引き立つ、月の輝きも綺麗でした。
  • そして適度な雲の流れがあることによって引き立つ、月の輝きも綺麗でした。
  • 朝になってもガスに包まれていたので、ご来光は小屋の裏で待機しました。
  • 朝になってもガスに包まれていたので、ご来光は小屋の裏で待機しました。
  • 空が綺麗に焼けましたが、残念ながらご来光を眺めることはできませんでした。
  • 空が綺麗に焼けましたが、残念ながらご来光を眺めることはできませんでした。
  • 下山の準備をしていると、ふたたび太陽の光が感じられたので小屋の外に出てみました。崩壊地と奥は乗鞍岳。
  • 下山の準備をしていると、ふたたび太陽の光が感じられたので小屋の外に出てみました。崩壊地と奥は乗鞍岳。
  • 今日もまた湧き上がるガス、そして太陽の光を受けた紅葉が綺麗でした。
  • 今日もまた湧き上がるガス、そして太陽の光を受けた紅葉が綺麗でした。
  • この2日間で色付きは進んだでしょうか?そろそろ十石山ともお別れです。
  • この2日間で色付きは進んだでしょうか?そろそろ十石山ともお別れです。
  • そしてまた、あっという間にガスに包まれ白一色の世界に戻りました。お世話になった避難小屋。
  • そしてまた、あっという間にガスに包まれ白一色の世界に戻りました。お世話になった避難小屋。
  • 樹林帯で、可愛らしい実を見つけました。ニシキギ科のマユミ?
  • 樹林帯で、可愛らしい実を見つけました。ニシキギ科のマユミ?
  • 樹の幹のくぼみにシメジのようなキノコを見つけましたが近寄ってみると、このキノコたちにはトゲがあってビックリ。
  • 樹の幹のくぼみにシメジのようなキノコを見つけましたが近寄ってみると、このキノコたちにはトゲがあってビックリ。
  • 朽ちかけたマイヅルソウの葉にも惹かれます。
  • 朽ちかけたマイヅルソウの葉にも惹かれます。
  • 真っ赤なキノコを発見。十石山には暖色系のキノコが多く目に留まりました。
  • 真っ赤なキノコを発見。十石山には暖色系のキノコが多く目に留まりました。
  • こちらはベニテングダケ?あまりの立派さに感激。色も姿もすべてが美しいキノコでした。
  • こちらはベニテングダケ?あまりの立派さに感激。色も姿もすべてが美しいキノコでした。
  • 美しいキノコとしばらく向き合ってみました。昆虫の目線になって、見上げてみました。
  • 美しいキノコとしばらく向き合ってみました。昆虫の目線になって、見上げてみました。