クズバ山・中山
2014/11/22~2014/11/24
クズバ山・中山
 
2014/11/22(土):晴れ:馬場島(テン泊)
2014/11/23(日):雨のち曇り時々晴れ:馬場島~東小糸谷~クズバ山~中山~東小糸谷~馬場島(テン泊)
2014/11/24(祝):晴れのち曇り:馬場島
● 2014/11/22 ●

11月も後半になり北アルプスはほぼ小屋締めが完了となり、残すところは西穂と燕岳。立山は今年からこの時期は入山が厳しくなり、他に行けるところは・・と考えたところ馬場島がありました。 雪を冠った剱岳の姿を眺めるため中山へ。そしてもし条件が整えば、最近登山道が開かれたというお隣のクズバ山へもまだかろうじてチャレンジできる時期かもしれないと思いながら出掛けました。 朝早く出られなかったので、上市に着いたのはもう午後2時。まずは伊折橋で一枚。快晴の良いお天気だったので夕方は赤く焼けるだろうと思い、馬場島でテントを張った後にまた伊折橋に戻り剱岳を撮りました。
夜は満天の星空。馬場島荘から少しだけ離れた駐車場から剱を撮っていると輝く星団が一緒に入り、よく見てみるとプレアデス星団(スバル)のようで感激です。 3時間ほどかけて星を点で撮ったり軌跡で撮ったり広角、望遠と色々試していると、お腹を壊してしまいました・・。標高740mとはいえ場所が場所なのでかなり冷えます。

星を撮っていて遅くなったことと、お山に登っていないのでいつもより少しだけ夜更かし。夜の10時に寝ようとしたところ、突然の横揺れを感じました。 半分眠りかけていたこともあり、しばらくは何が起こったのか理解することができず身動きできないままでいると揺れは収まりました。 慌ててニュースを見ると長野北部、しかも白馬村でかなり大きな地震が起こったことが分かりました。まず3年前に長野北部で起こった地震を思い出しましたが、震源地が少し離れているようです。 これほど大きな規模の地震だったにも関わらず幸いにもお亡くなりになった方がなく本当に良かったと思いますが、建物が倒壊し負傷された方が多くいらしたこと、そして寸断されている国道148号線の復旧が早く進むことを祈ります。 上市町は震度3と発表されていましたが、馬場島は山々に囲まれていることもありそれほど大きな揺れには感じませんでした。そして間近に崩れるところもない安全なテン場なのでその後は熟睡することができました。

● 2014/11/23 ●

朝は4時に目が覚めのんびり準備をしてご来光を見るため再び伊折橋へ。ただ明け方からお昼頃にかけてはお天気が崩れることは分かっていたので、何とか雲間から太陽の光を感じられればという思いで出掛けます。 馬場島から伊折橋まではちょうど8kmほど。今にも泣き出しそうな空を眺めていると剱御前あたりが赤くなってきました。慌ててカメラを準備していると、とうとうポツポツと降ってきて間に合いませんでした。 残念ながら車の中からフロントガラス越しに1枚だけ。その後はまったく止む気配がなく太陽の光もなくなりまるでやる気がなくなったので、1時間ほど眠り目が覚めると小雨になっていました。 雨雲レーダーを見ると予報通りお昼前から晴れて来そうです。慌てて準備をしているとすっかり雨が止みました。

初めは中山登山口から立山杉の巨木に会いながら登る予定でいましたが、出発時間が9時半と遅くなったので行程が短い東小糸谷のほうから入ることにします。 とりあえず鞍部まで登り、時間と体力、状況を見て登れそうならクズバ山を優先しようと思います。
ところで中山は富山では剱岳の素晴らしい展望台として良く知られたお山ですが、東小糸谷から入る道は最近開かれたとのことで周回できるようになってからまだそれほど年数が経っていないようです。 登り始めるとすぐに雪があらわれ、三度、沢を渡ります。ルートにはしっかりとトレースが付いていて助かります。昨日はとても良いお天気だったので、中山登山口から周回された方も多いのでしょう。

鞍部に着くとクズバ山方面もそれなりにしっかりとトレースが付いていたので、迷わずクズバ山へ。ほんのしばらく後、早速、お約束の急登が始まりました。この辺りのお山はどこも激しい急登のようです。 雲間から青空が顔を出してきたのでかなり焦ります。できれば剱岳がすっかり姿をあらわしてしまう前に山頂に着きたい。でも鞍部からクズバ山までは標高差が700m以上もあります。 焦りますができる限りという思いで息を整えながら登っているとますます雪深くなり何とか荷物を下ろせるところを見つけて12本爪アイゼンを装着。 でも考えてみるとこれほどしっかりとした雪が付き、そしてトレースをいただけるのであれば、おそらく無雪期よりも積雪期のほうが登り易いのでは?と感じました。 樹の根や枝、丈夫な笹など利用させてもらいながら登っているとロープが出現。そしてさらに登るとそれまでの急登が嘘のような平坦な普通の登山道になりました。

ほっと一息ついていると太陽の光が感じられるようになったので逆光の尾根を撮っていると、振り返ればちょうど雲間から剱岳が姿をあらわしたところでした! なんて美しく険しい頂き・・あまりの美しさに言葉が出ません。望遠レンズで、しかも三脚を立てることのできない場所でしたので、貴重な姿を確実におさめるためブレないよう気を付けながらシャッターを押します。 ただこの姿は山頂から眺めたかったのですが、でもちょうど樹木がほど良く前景となり、この場だからこその最高に素晴らしい眺めを見ることができました。
その後はまた急速に雲が流れ青空を覆い隠し、しかも痩せ尾根のような箇所もあったので気を付けながら歩いていると、突然テントが2張あらわれ、どちらかの山岳会の方々のようです。 最後の急登を登っていると、その方々が重装備で下りて来られました。おそらく西大谷山などクズバ山のさらにずっと先まで行って来られたのでしょう。 「山頂はもうしばらくですよ」の声に元気付けられあともうひと登りでクズバ山山頂へ。

山頂に着いた時はもう既に午後2時近く。そして周囲の山々はまったく見えず濃いガスに覆われたままで残念でした。 時間もないのでほんのしばらくだけと思っていると一瞬だけ太陽と青空があらわれ、でも残念ながらすぐにまた隠れてしまいました。 山頂からの眺めはまたこの次のお楽しみにして一気に下ります。鞍部に着く時間によっては中山へも行けるかもしれないと考えていたこともありましたが、想像より早く鞍部に到着。 何とか日の入りの時間前に中山山頂に着きましたが、相変わらず周囲はガスで真っ白。これが二度目の中山でしたが、今回も展望をまったく得られないまま急いで下山です。 何とか薄暗い時間の間に東小糸谷の沢まで下りて来ることができました。

● 2014/11/24 ●

夜はそのまま星は見えないようなお天気。ただ明け方になるとお天気が良くなり星が出てきました。 今度こそという思いで日の出30分前に再び伊折橋へ。少しずつ剱岳上空の雲が赤くなり、そして黄金色に輝き、剱御前から太陽が姿をあらわすまでのんびりとした時を過ごすことができました。 冠雪した険しい剱岳がシルエットとなり素晴らしく美しい光景を眺めることができました。写真を撮っていると次々と通り過ぎる車たち。お天気は午後から下り坂なので、皆さん急いで中山を目指しているのでしょう。 雨が降る前にのんびりとテントの撤収作業ができたので助かりました。そして有難く馬場島荘でお風呂と食事をさせていただきました。
ところで2年前に馬場島から大猫山へ入った時は電波は入りませんでしたが、今回は馬場島一帯だけでなく、クズバ山への登山道や山頂までしっかりとドコモの電波が入り驚きました。 この付近一帯は剱岳早月尾根を始め険しい山々も多く、そして冬季の剱岳登山の拠点地、電波が入ればもしもの時のことも含めとても助かる方が多いことと思います。これからも良く訪れるのでドコモに感謝の気持ちです。

● 写真(29) ●
  • 午後2時過ぎに伊折橋に到着です。雲ひとつない快晴。
  • 午後2時過ぎに伊折橋に到着です。雲ひとつない快晴。
  • 馬場島でテントを張り終えた後、ふたたび伊折橋へ。
  • 馬場島でテントを張り終えた後、ふたたび伊折橋へ。
  • 剱岳が真っ赤に焼けました。日の入り間近になると小さな雲があらわれました。
  • 剱岳が真っ赤に焼けました。日の入り間近になると小さな雲があらわれました。
  • 寒い季節になり空気が澄み満天の星空が綺麗でした。剱岳と星の軌跡。左の青い集団はプレアデス星団(スバル)。
  • 寒い季節になり空気が澄み満天の星空が綺麗でした。剱岳と星の軌跡。左の青い集団はプレアデス星団(スバル)。
  • 夜8時半頃にようやくオリオン座が昇ってきました。
  • 夜8時半頃にようやくオリオン座が昇ってきました。
  • 翌朝、再び伊折橋へ。カメラを出すと雨が降り出し、残念ながら車の中からフロントガラス越しに。
  • 翌朝、再び伊折橋へ。カメラを出すと雨が降り出し、残念ながら車の中からフロントガラス越しに。
  • タテヤマスギの巨木に出会いました。あまりの堂々とした姿につい立ち止まってしまいます。
  • タテヤマスギの巨木に出会いました。あまりの堂々とした姿につい立ち止まってしまいます。
  • 急登が一旦終わりひと段落したところで痩せ尾根のような箇所もありました。ダケカンバが綺麗。
  • 急登が一旦終わりひと段落したところで痩せ尾根のような箇所もありました。ダケカンバが綺麗。
  • 太陽の光。天候回復の兆しです。
  • 太陽の光。天候回復の兆しです。
  • そしてこの先のこれから進むルート。しっかりとしたトレースに助けられます。
  • そしてこの先のこれから進むルート。しっかりとしたトレースに助けられます。
  • 太陽の光が強くなり雲間から高い頂きがあらわれました。早乙女岳でしょうか?綺麗!と思っていると..?
  • 太陽の光が強くなり雲間から高い頂きがあらわれました。早乙女岳でしょうか?綺麗!と思っていると..?
  • 背後には剱岳の素晴らしい眺めがありました!あまりの美しさそして険しさに大感激。
  • 背後には剱岳の素晴らしい眺めがありました!あまりの美しさそして険しさに大感激。
  • もう少し引いて撮った姿をもう1枚。
  • もう少し引いて撮った姿をもう1枚。
  • そしてまた急速に雲が流れ、青空を覆い隠していきました。
  • そしてまた急速に雲が流れ、青空を覆い隠していきました。
  • 山頂に着いても相変わらず濃いガスに覆われたままでしたが、20分ほどの滞在中に一瞬だけあらわれた青空。
  • 山頂に着いても相変わらず濃いガスに覆われたままでしたが、20分ほどの滞在中に一瞬だけあらわれた青空。
  • 下山中に美しいダケカンバに出会いました。
  • 下山中に美しいダケカンバに出会いました。
  • 随分と下りて来たところで、最後にもう一度だけ微笑んでくれた剱。
  • 随分と下りて来たところで、最後にもう一度だけ微笑んでくれた剱。
  • 何とか日の入り前に中山に着きましたが、二度目の中山もこの状態でした。
  • 何とか日の入り前に中山に着きましたが、二度目の中山もこの状態でした。
  • 今日こそという思いでまだ暗い朝の6時に伊折橋に到着です。スタンバイOK。
  • 今日こそという思いでまだ暗い朝の6時に伊折橋に到着です。スタンバイOK。
  • 30分後、剱岳背後の空が赤くなってきました。
  • 30分後、剱岳背後の空が赤くなってきました。
  • そしてその5分後、燃えるような光になってきました。
  • そしてその5分後、燃えるような光になってきました。
  • そしてさらにその10分後、黄金色の光に変わってきました。
  • そしてさらにその10分後、黄金色の光に変わってきました。
  • そしてそのまたさらに10分後、白く輝く光に変わります。剱岳の美しいシルエットとともに光の変化に魅せられます。
  • そしてそのまたさらに10分後、白く輝く光に変わります。剱岳の美しいシルエットとともに光の変化に魅せられます。
  • 既に日の出から30分以上が経過しました。美しい雲になったのでたまには広角で。
  • 既に日の出から30分以上が経過しました。美しい雲になったのでたまには広角で。
  • その後、剱岳上空にまるく美しい雲があらわれ、
  • その後、剱岳上空にまるく美しい雲があらわれ、
  • 7時半になりようやく剱御前から太陽が昇ってきました。
  • 7時半になりようやく剱御前から太陽が昇ってきました。
  • 剱にばかり目を奪われていましたが、まだ緑濃い針葉樹と晩秋の色の広葉樹との色の対比が綺麗です。
  • 剱にばかり目を奪われていましたが、まだ緑濃い針葉樹と晩秋の色の広葉樹との色の対比が綺麗です。
  • もうすっかり葉を落としてしまった樹たちの中で、まだほとんど葉を残したままののんびりな樹が目に留まります。
  • もうすっかり葉を落としてしまった樹たちの中で、まだほとんど葉を残したままののんびりな樹が目に留まります。
  • 剱岳にお別れする頃にはもうすっかり曇り空になってしまいました。
  • 剱岳にお別れする頃にはもうすっかり曇り空になってしまいました。